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「漫画家って実際いくら稼げるの?」「原稿料だけで生活できる?」。
調べると相場は出てきますが、年収の形になっている情報は多くありません。しかも極端に成功した例ばかりが目につきます。
本記事では、収入の仕組みを計算しながら実額で整理します。
読み終えるころには、デビューから連載までにいくら入るのかが、金額として具体的に分かります。
この記事でわかること
- 収入が原稿料・印税・二次利用の3つでできていること
- 新人の原稿料は1ページ3,000〜8,000円であること
- 印税は定価の10パーセントが相場であること
- 月刊誌の初連載で年収約480万円という試算
- 平均年収という数字が実態を表さない理由
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この記事の情報源
原稿料と印税の金額は、業界の一般的な相場として複数の資料で示されている範囲を整理したものです。掲載誌や契約内容によって大きく変わります。個別の条件は出版社との契約で決まるため、目安として扱ってください。
収入は3つの柱でできている
まず構造から確認します。漫画家の収入は1種類ではありません。
漫画家の収入は3つの柱でできている
1つ目は確実に入る。2つ目は売れ行き次第。3つ目はごく一部の作品にしか起きない。
図1:収入の構造
原稿料、印税、二次利用の3つです。確実に入るのは1つ目だけになります。
報道されるのは3つ目
アニメ化や映像化による収入は金額が大きく、話題にもなります。ただし起きるのはごく一部の作品です。
この層を基準に考えると、実態から離れます。順に見ていきます。
原稿料は1ページいくら
連載中に毎月入るのが原稿料です。ページ単価で決まります。
原稿料は1ページあたりで決まる
掲載誌の発行部数や知名度で変わる。マイナー誌では原稿料が出ない場合もある。
図2:原稿料の相場
新人のデビュー作で1ページ3,000〜8,000円、連載作家になると1万円程度が相場です。
読み切り1本の金額
読み切りが32ページなら、新人で9万6,000円から25万6,000円になります。
1本描くのに数か月かかることを考えると、この金額だけで生活するのは難しい水準です。
4コマのほうが単価は高い
ストーリー漫画より4コマ漫画のほうが、1ページあたりの原稿料は高いのが相場とされています。
また掲載誌の発行部数や知名度でも変わります。マイナー誌では原稿料が出ない場合もあります。
診断:あなたが知りたい収入はどれか
いちばん気になっているものを1つ選んでください。
1ページ3,000〜8,000円が相場です
新人のデビュー作の原稿料です。読み切り32ページなら、9万6,000円から25万6,000円になります。
月刊誌の初連載で年収約480万円
毎月30ページを1ページ1万円で描くと年360万円、単行本1巻3万部の印税で約120万円が加わります。
定価の10パーセントが目安です
定価390円で3万部なら約117万円です。増刷が続けば、昔の作品からも収入が入り続けます。
アシスタントという道があります
日給8,000円から1万円が目安です。プロの現場を見られ、出版社とのつながりもできます。
平均値は実態を表しません
印税収入が上位に集中するため、平均は大きく引き上げられます。中央値や、自分が目指す層の水準で考えてください。
金額は掲載誌や契約で変わります。目安として扱ってください。
印税は定価の10パーセント
単行本が出ると、もう1つの収入が生まれます。
印税は「定価×部数×10パーセント」で計算する
単行本の定価(税抜)
×
発行部数
×
印税率(多くの場合10パーセント)
▼
定価390円・3万部なら 約117万円
支払いは年1回など、まとめて振り込まれる場合が多い。売れてもすぐには入らない。
図3:印税の計算方法
計算は単純です。定価に発行部数を掛け、印税率を掛けます。
多くの場合、印税率は10パーセントに設定されています。
3万部で約117万円
定価390円(税抜)の単行本が3万部発行されると、約117万円になります。
ただし支払いは年1回など、まとめて振り込まれる場合が多くあります。売れてもすぐ手元に入るわけではありません。
増刷が続けば入り続ける
印税の利点は、過去の作品からも収入が生まれることです。増刷されるたびに発生します。
連載が終わっても、作品が売れ続ければ収入が続く構造になっています。
月刊誌の初連載で年収480万円
ここまでの数字を使って、実際に計算します。
月刊誌で初連載を持った場合の年収(試算)
- 原稿料 月30ページ×1万円×12か月360万円
- 単行本1巻・3万部の印税120万円
年間の合計 約480万円
毎月30ページを描き続けた場合。休載すればその月の原稿料は入らない。
図4:初連載の年収試算
月刊誌で毎月30ページ、1ページ1万円なら月30万円です。年間で360万円になります。
単行本が出れば上乗せされる
ここに単行本1巻・3万部の印税120万円が加わると、年間で約480万円です。
ただし前提があります。毎月30ページを描き続けられた場合の数字です。
休載すれば、その月の原稿料は入りません。
週刊誌なら金額は上がる
週刊連載なら描くページ数が増えるため、原稿料も比例して増えます。その代わり作業量も跳ね上がります。
アシスタントを雇う費用も自分で負担するため、手取りは単純な計算どおりにはなりません。
平均値が実態を表さない
「漫画家の平均年収」という数字を見るときに、注意すべき点があります。
印税収入は上位に極端に集中している
上位100人
- 印税の平均は数千万円規模
- アニメ化・映像化が起きる
- 報道されるのはこの層
それ以外の大多数
- 原稿料が収入の中心
- 単行本が出ない作品もある
- 年収100万円未満の年もある
平均年収という数字は、上位に引っ張られる。中央値で考えたほうが実態に近い。
図5:収入の分布
印税収入は上位に極端に集中します。上位100人の平均が数千万円規模である一方、大多数はそこに届きません。
中央値で考える
平均値は上位に引っ張られます。実態に近いのは中央値や、自分が目指す層の水準です。
単発掲載や新人の場合、年間100万円未満にとどまることも珍しくありません。売れるかどうかで格差が極端に広がる職種です。
収入の考え方は、アニメ業界の記事でも整理しています。
デビュー前をどう食べるか
現実的な課題がここです。連載が決まるまで、収入はほぼありません。
デビュー前をどう食べるか
新人賞に応募しながら描き続ける
▼
アシスタントをする
- 日給8,000〜1万円が目安
- プロの現場を見られる
- 出版社とのつながりができる
別の仕事をする
- 収入は安定しやすい
- 描く時間が減る
- 業界のつながりはできない
アシスタントは技術と人脈を同時に得られる。多くの作家が通ってきた道。
図6:デビュー前の収入の作り方
多くの作家が通ってきたのがアシスタントの道です。日給8,000円から1万円が目安とされています。
技術と人脈を同時に得られる
プロの現場で実際の制作を学べ、出版社とのつながりもできます。収入を得ながら業界に近づける手段です。
別の仕事をする道もありますが、描く時間が減り、業界とのつながりもできません。
デビューまでの道筋
収入が生まれるまでの流れを整理します。
収入が生まれるまでの道筋
- 在学中作品を完成させる1本描き切ることが最初の壁
- 在学中〜卒業後新人賞に応募する複数の賞に出し続ける
- 並行して編集部へ持ち込む直接の講評を受けられる
- デビュー後読み切りを描く原稿料が発生する
- 連載が決まる毎月の原稿料と印税収入が形になる
連載が決まるまで収入はほぼゼロ。そこまでの期間をどう支えるかが現実的な課題になる。
図7:デビューから連載までの流れ
作品を完成させ、新人賞に応募し、編集部へ持ち込む。デビューして読み切りを描き、連載が決まって初めて収入が形になります。
完成させることが最初の壁
新人賞は完成原稿でしか応募できません。描き始めても最後まで仕上げられない人が多くいます。
専門学校に通う意味の1つは、完成させる課題と締切がある環境にあります。
マンガ分野の学費と学べる内容は、別記事で整理しています。
デビューまでの学費がいくらかを確認する
原稿料が入るまでの期間を支えるのは学費以外の生活費です。先に総額を把握してください。
- 専攻別の学費と教材費がわかる
- 在学中の制作環境も確認できる
- 説明会の日程も届く
- 請求だけの利用も可
資料を取り寄せる(無料)
資料請求のみ・比較検討中の利用も可能です。
学費との関係と確認する5点
収入の話を踏まえて、学費との関係を整理します。
2年制の学費は266万〜309万円です。デビューしても連載が決まるまで収入はほぼ出ないため、卒業後しばらくの生活費まで含めて計画する必要があります。
学校を選ぶときの5つの手順
在学中に何本の作品を完成させるか決める
▼
応募できる新人賞の数と締切を調べる
▼
編集部への持ち込みの機会があるか確認する
▼
デビュー前の生活費をどう作るか考える
▼
学費と、収入が出るまでの期間を試算する
4番目を飛ばさない。デビューしても連載までは収入が出ない期間がある。
図8:確認の手順
完成本数を決め、応募先を調べ、持ち込みの機会を確認する。そのうえで生活費の作り方を考え、学費と合わせて試算する順番です。
応募数を聞く意味
受賞者の人数だけでは判断できません。在校生が年間で何本応募しているかを聞くと、応募が習慣になっている環境かどうかが分かります。
よくある質問
漫画家の収入について、多い5つの疑問に答えます。
新人の原稿料はいくらですか?
1ページ3,000〜8,000円が相場です。読み切り32ページなら、9万6,000円から25万6,000円になります。
印税はどう計算しますか?
定価に発行部数を掛け、印税率を掛けます。印税率は10パーセントが多く、定価390円で3万部なら約117万円です。
連載を持てば生活できますか?
月刊誌で毎月30ページ描けば、原稿料だけで年360万円が目安です。単行本が出れば印税が加わります。
デビュー前は何で収入を得ますか?
アシスタントという道があります。日給8,000円から1万円が目安で、プロの現場を学びながら業界とのつながりもできます。
平均年収はいくらですか?
平均値は上位の印税収入に引っ張られるため、実態を表しません。中央値や、自分が目指す層の水準で考えてください。
まとめ:確実なのは原稿料だけ
本記事では、漫画家の収入を原稿料と印税の計算から整理しました。
3つの収入源のうち、確実に入るのは原稿料です。月刊誌の初連載なら年360万円、単行本が出れば約480万円が試算になります。
印税と二次利用は、売れた場合にだけ生まれる収入です。最初から当てにはできません。
連載が決まるまで収入はほぼ出ません。学費だけでなく、デビュー後しばらくの生活費まで含めて計画してください。
学費と進路の実績を資料で確かめる
確実な収入は原稿料だけです。そこに届くまでに何が必要かは、学校の資料で確認できます。
- 資料請求はWEBから数分
- 学費と専攻の詳細がまとめて届く
- 説明会と体験授業の日程も確認できる
- 請求だけの利用も可
資料を取り寄せる(無料)
資料請求のみ・比較検討中の利用も可能です。