代々木アニメーション学院

代々木アニメーション学院はやばい?噂の出どころを事実で検証

代々木アニメーション学院がやばいと言われる理由を2027年度募集要項と当時の報道で検証。専科2年制の総額は3,063,000円

「代アニってやばいって聞いたけど本当?」「昔つぶれたって書いてある記事を見た」。

候補に入れた人ほど、この評判で手が止まります。噂の中身が20年前の話なのか、今の話なのかが区別されないまま拡散しているからです。

本記事では、やばいと言われる理由と、いま進学する人に関係する条件について、2027年度の学生募集要項と当時の報道をもとに検証します。

読み終えるころには、噂のどこが過去の話で、どこが自分に関係するのかを切り分けられるようになります。

この記事でわかること

  • やばいと言われる5つの理由と、その出どころ
  • 2006年に何が起きたのか、今とどう違うのか
  • 認可校でないことで、資金面に何が起きるか
  • 免除制度を使うと実質いくらになるのか
  • 出願前に確認すべき5つの手順

この項目の情報基準日:

この記事の情報源

学費・制度は代々木アニメーション学院が公開している2027年度の学生募集要項、2006年前後の経緯は当時の報道にもとづいています。学費や制度は年度ごとに変わるため、出願前に必ず最新の募集要項でご確認ください。

クリエイター進学ナビ 編集部 各学校が公表する募集要項・学校案内・公式サイトをもとに、クリエイター系専門学校の学費・課程・入試・就職を調査し執筆しています。掲載内容には情報基準日を明記しています。

結論:やばいの中身は「過去の話」と「今の条件」に分かれる

最初に結論から示します。やばいという評判の多くは、2006年前後の出来事を指したものです。

一方で、今から進学する人に関係する条件も別に存在します。この2つを混ぜて語られているのが、話をわかりにくくしています。

「やばい」という言葉が指しているもの

過去の出来事

  • 2006年の民事再生の申請
  • 同年の公正取引委員会による排除命令
  • 当時の経営をめぐる混乱

今も続く条件

  • 認可された専門学校ではない
  • JASSOの奨学金が使えない
  • 学費は2年間で300万円台

前者は20年前の話、後者は今から進学する人に関係する話。分けて考える必要がある。

図1:過去の出来事と、今も続く条件を分ける

大事なのは右側です。過去の経営問題は今の入学条件を左右しませんが、認可や奨学金の話は直接影響します

診断:あなたにとって「やばい」は当てはまるか

あなたの状況に、いちばん近いものを1つ選んでください。

過去の噂は判断材料になりません

選考はオーディションと作品で決まるため、20年前の経営問題は関係しません。学費の総額と免除制度だけ先に確認してください。

当てはまります。制度面の確認が先です

認可校ではないため専門士の称号は得られず、大学への編入学資格もありません。大卒資格が要るなら大学部の併学を検討してください。

当てはまります。資金計画を組み直してください

専科の募集要項にJASSOの奨学金は利用できないと明記されています。免除制度・教育ローン・新聞奨学生制度のどれで組むかを先に決めてください。

当てはまりません。ただし事実は知っておくべきです

2006年に当時の運営会社が民事再生を申請したのは事実で、翌年に再生計画が認可されています。現在の募集要項の発行元は別の法人です。

総額と免除後の金額を出せば話が進みます

専科2年制の総額は3,063,000円で、AO入学の免除を使えば2,863,000円になります。感覚ではなく数字で比べてください。

当てはまる項目があっても、対処できるものと前提が変わるものは別です。

やばいと言われる5つの理由

検索候補やSNSで見かける指摘は、5つに整理できます。重い順に中身を見ていきます。

理由1:過去に倒産したと言われている

もっとも強い印象を残しているのがこれです。実際に何が起きたのかは次章で時系列に沿って確認します。

結論だけ先に言うと、当時の運営会社が民事再生を申請し、翌年に再生計画が認可されています。学校そのものがなくなったわけではありません。

この話が今も残っているのは、テレビCMや雑誌広告で名前が広く知られていたためです。知名度が高いほど、悪い話も長く語り継がれます。

理由2:認可された専門学校ではない

代アニは学校教育法上の専修学校ではありません。そのため卒業しても専門士の称号は付与されません

この事実は2006年当時の報道でも指摘されており、現在も変わっていません。認可の有無は教育の質を示すものではありませんが、制度上の扱いは確実に変わります。

何がどう変わるのかを知らないまま「無認可=怪しい」と受け取られている面があります。第4章で具体的に見ていきます。

理由3:学費が高い

専科2年制の総額は3,063,000円です。年間で見れば150万円前後になり、高いという指摘そのものは事実です。

問題は金額そのものより、総額を知らないまま検討を始めてしまうことです。初年度だけを見て、2年目の納入で慌てる家庭は珍しくありません。

免除制度を使えば実質負担は下がります。第5章で具体的な金額を出します。

理由4:生徒のやる気に差がある

入学試験で実技や学力を問わないため、入学時点の意欲や実力に幅が出ます。「授業中に遊んでいる人がいた」という声はここから来ています。

裏を返せば、未経験でも始められるということでもあります。環境の質は、周囲ではなく自分の使い方で決まる部分が大きいと考えたほうが実際的です。

理由5:卒業しても必ずプロになれるわけではない

声優もアニメーターも、募集枠に対して志望者が多い職種です。入学すればデビューできるという保証はありません。

これは代アニに限った話ではなく、業界そのものの構造です。学校選びの問題として語るのは的外れになります。

むしろ確認すべきは、在学中にオーディションや制作の機会がどれだけ用意されているかです。機会の数は学校によって差が出ます

検証①:2006年に何が起きたのか

噂の発端になった出来事を、時系列で整理します。

噂の発端となった2006年前後の出来事

  • 2006年5月公正取引委員会が排除命令学費返還に関する広告表示が問題に
  • 2006年12月6日運営会社が民事再生法を申請負債は約22億円
  • 2007年8月民事再生計画が認可再建手続きへ
  • 現在募集要項の発行は別法人株式会社代々木アニメーション学院

申請したのは当時の運営会社である株式会社代々木ライブ・アニメイション。

図2:やばいと言われるようになった経緯

2006年5月に、入学を辞退した場合の学費返還について誤解を招く広告表示があったとして、公正取引委員会から排除命令を受けています。

同年12月6日、当時の運営会社である株式会社代々木ライブ・アニメイションが東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。負債は約22億円と報じられています

その後どうなったのか

民事再生計画は2007年8月に認可されています。手続きを経て再建に進み、学校の運営は続きました。

その後、運営体制は複数回変わっています。2027年度の学生募集要項を発行しているのは、株式会社代々木アニメーション学院です。

なぜ噂だけが残ったのか

民事再生は経営再建の手続きであり、事業の停止とは違います。ただし「倒産」という言葉のほうが短く強いため、そちらが広まりました。

加えて、当時は掲示板やまとめサイトの全盛期でした。2006年前後に書かれた投稿が、今も検索結果に残り続けています

今の判断にどう使うか

20年前の出来事は、今の学費や制度を判断する材料にはなりません。当時の経営陣も運営法人も、現在とは異なります。

ただし「学費返還の表示」で問題になった過去がある以上、返還条件は自分で読んで確認しておく価値があります。第7章で確認手順を示します。

検証②:認可されていないと、資金面はどう変わるか

ここは今から進学する人に直接関係します。認可の有無で変わるのは、教育の中身ではなく制度上の扱いです。

認可校ではないことで、資金面はどう変わるか

使えないもの

  • 日本学生支援機構の奨学金
  • 専門士の称号と大学編入学資格
  • 通学定期の学割

使えるもの

  • 学院の学費免除制度(5種類)
  • 提携教育ローン・国の教育ローン
  • 新聞奨学生制度

専科の募集要項に「JASSOの奨学金は利用できません」と明記されている。

図3:資金面で使えるものと使えないもの

JASSOの奨学金が使えない

専科の募集要項には、日本学生支援機構の奨学金は利用できないと明記されています。これは進学予算を組むうえで決定的な情報です。

高校で案内される給付型・貸与型の奨学金を前提にしていると、計画が崩れます。代わりに学院の免除制度、教育ローン、新聞奨学生制度で組み立てることになります。

専門士と学割も対象外

専門士の称号が付かないため、その資格による大学への編入学もできません。通学定期の学割も認可校向けの制度です。

ただしクリエイティブ職の採用は作品審査が中心で、称号が問われる場面は多くありません。進路を変える可能性を残したいかどうかで、重さが変わります

大学部なら大卒資格を取れる

大学部はネットの大学 managaraとの併学です。managaraはJASSOの対象校のため、大学側に納める学費には支援を使えます。

専科の学費は対象外のままですが、資金面と学歴の両方に不安があるなら検討する価値があります。

ただし大学部は、代アニの専科学費と大学側の学費を両方納めます。合計の総額で判断してください

検証③:学費は免除後にいくらになるか

専科の学費は全学部・全学科で共通です。2年制の総額は3,063,000円になります。

専科2年制の総額は、使う制度で変わる(2027年度)

免除を使わない場合3,063,000円
AO入学 学費免除(20万円)2,863,000円
大学部併願入試 学費免除(30万円)2,763,000円

免除は5制度あるがいずれか1つのみ。免除額が最大のものを選ぶ。

図4:免除制度を使った場合の実質負担

免除制度は5つありますが、併用はできず、いずれか1つだけが適用されます。免除の対象も原則として1年次の年間授業料です。

最大額はAO入学の20万円ですが、大学部併願入試なら1年次20万円と2年次10万円で合計30万円になります。

AO入学の免除額は出願時期で段階的に下がります。第一期の20万円に対し、第五期は7万円です。

つまり検討を秋まで先延ばしにすると、それだけで13万円分の差が生まれます。学費の内訳と5制度の条件は、別記事で詳しく解説しています。

検証④:卒業後にプロになれるのか

「代アニを出てもプロになれない」という指摘があります。ここは学校の問題と本人の問題を分けて考える必要があります。

在学中に何をすれば、その先につながるか

在学中に作品と実績を積む

オーディションを受ける

  • 事務所所属を目指す
  • 合否は実力と枠次第

就職活動をする

  • 制作会社・ゲーム会社へ
  • 選考はポートフォリオ中心

どちらの道でも、学校名ではなく在学中に作ったものが評価される。

図5:卒業後につながる2つの道

在学中にオーディションを受けて事務所所属を目指す道と、制作会社やゲーム会社に就職する道があります。どちらも選考の中心は実力です。

学校が用意できるのは機会と環境までです。出席するだけで進路が決まる仕組みは存在しません

実績の確認方法

卒業生の実績を見るときは、人数ではなく中身を見てください。確認したいのは次の3点です。

  • その実績が何年の卒業生のものか
  • どの学科・どの校舎の実績か
  • 雇用形態や所属の形まで書かれているか

オープンキャンパスで直接聞けば、公表資料にない部分まで答えてもらえます。答えを渋られる項目があれば、それ自体が判断材料になります。

それでも選ばれている理由

批判がある一方で、毎年多くの学生が進学しています。理由は環境の広さにあります。

  • 全日課程は6学部15学科で、選べる分野が広い
  • 東京・池袋・大阪・名古屋・福岡・仙台・広島・札幌・金沢・フルリモートの10校舎
  • 全校統一カリキュラムのため、どの校舎でも学費と授業内容が同じ
  • 高等部・大学部の併学で、高卒資格や大卒資格も取れる

認可を受けないという選択は、カリキュラムを業界の変化に合わせやすくする面もあります。制度上の保証を取るか、選択肢の広さを取るかという判断になります。

後悔しないための判断と確認手順

ここまでの内容を、判断の形に落とします。

噂に振り回されずに判断するための3つの観点

1過去と今を分ける

20年前の出来事は今の条件ではない

2制度の影響を測る

奨学金と称号が自分に必要か

3総額で判断する

免除後の実質負担で他校と比べる

図6:判断するときの3つの観点

過去と今を分け、制度の影響を測り、総額で比べる。この3つで判断すれば、噂に左右されずに決められます。

逆に、この3つを確かめないまま「評判が悪いからやめる」と決めるのは、もったいない判断です。条件が合う人にとっては選択肢が広い学校だからです。

そのうえで、出願前の手順は次のとおりです。

出願前に踏むべき5つの手順

2027年度の募集要項を取り寄せ、原文で条件を読む

志望学科の修業年数を確定し、卒業までの総額を出す

使える免除制度を1つ選び、実質負担を計算する

オープンキャンパスで在校生の作品と講師を確かめる

辞退時に戻らない金額を確認してから出願する

図7:後悔しないための確認手順

とくに5番目を飛ばさないでください。入学前に辞退しても入学金200,000円と事務手数料20,000円は戻りません。

最後に、自分の目的に合う課程を確かめておきましょう。

診断:あなたが代アニで得たいものはどれ?

目的に、いちばん近いものを1つ選んでください。

専科の声優系学科

在学中のオーディションが中心になります。2年制の総額3,063,000円を前提に、AO入学の免除を早い時期に取ってください。

専科のアニメ・イラスト系学科

3年制を選ぶと総額3,795,750円になります。就職はポートフォリオ勝負なので、課題以外に描く時間を確保できるかが鍵です。

高等部(ルネサンス高校グループとの併学)

代アニの専科学費に加えて高校側の学費が必要です。合計の目安は約5,286,750円になるため、総額で判断してください。

大学部(ネットの大学 managaraとの併学)

managaraはJASSOの対象校のため、大学側の学費には支援が使えます。専科分は対象外である点に注意してください。

夜間課程・通信課程

学費は全日課程と同額です。通信課程はスクーリングの交通費や通信環境の費用が自己負担になります。

よくある質問

代々木アニメーション学院について、進路相談で多い5つの疑問に答えます。

代アニは倒産したのですか?

2006年12月に当時の運営会社が民事再生法の適用を申請し、2007年8月に再生計画が認可されています。学校の運営は継続しており、現在の募集要項は株式会社代々木アニメーション学院が発行しています。

代アニは専門学校ですか?

学校教育法上の専修学校ではありません。そのため専門士の称号は付与されず、その資格による大学への編入学もできません。

奨学金は使えますか?

専科では日本学生支援機構の奨学金を利用できないと募集要項に明記されています。学院の免除制度、提携教育ローン、国の教育ローン、新聞奨学生制度が代わりの手段になります。

学費は総額でいくらですか?

専科2年制で3,063,000円、3年制で3,795,750円です。AO入学の学費免除を使えば、2年制で2,863,000円まで下がります。

入学すれば声優になれますか?

なれるとは限りません。在学中のオーディションや就職活動で選考を通る必要があり、評価されるのは学校名ではなく本人の実力です。

まとめ:噂の年代を確かめれば、判断できる

本記事では、代アニがやばいと言われる理由、2006年の経緯、認可されていないことの影響、免除後の学費について解説しました。

噂の中心は20年前の出来事で、今の入学条件とは切り離して考えるべきものです。いま効いてくるのは、奨学金が使えないことと学費の総額のほうです。

この2つが自分の条件で成立するなら、やばいは当てはまりません。

噂の年代を確かめ、募集要項の原文で条件を読んでから決めてください。それができれば、他人の言葉に振り回されずに進路を選べます。